●FIRE後にフィリピンに移住したアキラさんの実例を紹介!
元手の5000万円は投資信託の積立などで堅実に準備!
2年前に44歳でFIREしたアキラさんは、真剣にFIREを目指す人々の間では、すでによく知られた存在だ。その理由は2つ。
1つ目は、奥さんと教育費がまだかかる子どもが2人いながら、資産5000万円でFIREしたから。もう一つは、生活レベルを維持したままコストだけを下げる手段として、フィリピンへ移住したからだ。
メーカーに就職後、20代で米国勤務となったアキラさん。エリートコースのイメージとは裏腹に「会社員生活がイヤでイヤで……」と振り返る。その頃より抱いていた「今と違う生き方をしたい」という思いが、FIREの原動力となっている。
アキラさんの投資デビューは、駐在中に挑戦した米国株投資だ。もっとも、最初はよくわからないまま個別株に挑戦して「1億円を目指す予定が、車が買える額の大損」をしてしまう。そこで悟ったのが「素人はインデックス型の投資信託で十分」ということ。
米国で生活していたからこそ、肌で感じる米国経済の強さから、S&P500に連動する投資信託を中心に毎月10万円、ボーナスから20万円の積立を開始。ほかにも米国在住の利点を活かし、米国で販売されている、日本とは比較にならないほど高利回りの年金保険や生命保険にも加入した(法規制で日本在住の日本人は加入できない)。
このようにして、大勝負はせずコツコツ積立を継続し、44歳のときには株や保険で総資産が5000万円に増えていた。そこで「家族4人、5000万円でFIREできないだろうか? 」と試算してみると、支出を月20万円程度に抑えれば可能という結論に。
「老後は? 」「万一のときは? 」と不安を挙げたらキリはないが、「老後は年金で」「万一の際は生命保険で」と、一つずつ不安を解消。あとは「予測不能な未来に全て備えるのは不可能」と割り切り、「まだ元気なうちに挑戦したい」と、アキラさんは決断に踏み切った。
●フィリピンに移住した最大の理由は生活コストの安さ!
子どもは英語で教育を受け、広い家に住んでも月20万円!
年金生活までの約20年を月20万円で過ごせばFIREできるが、家族に我慢を強いる暮らし、教育を犠牲にする暮らしはできない……という難題をクリアする最適解が、フィリピン移住だった。
もちろん、アキラさんは移住先として各国を調べ尽くした。だが、シンガポールは物価が日本以上だし、マレーシアも物価上昇が激しいうえに、ビザ取得のハードルも高いため断念。タイは物価の安い田舎だと英語が通じない。
一方、フィリピンは物価が安く、ビザ取得も比較的楽で、英語が公用語だ。もっとも、首都マニラやリゾートで人気のセブだと物価も家賃も高い。そこで決めた移住先は、地方都市のドゥマゲテ。日本人にはなじみが薄いが、米国の経済誌『フォーブス』では、欧米人のオススメ移住先ベスト7の都市の一つに選定されている、海沿いのキレイな街だ。
ドゥマゲテは、日本人のイメージするフィリピンと違い「蒸し暑さや台風で不快になることもなく、過ごしやすい」と、アキラさんは話す。気になる治安は「欧米でも当然ですが、危険な場所に近寄るとか、危険な行為をしなければ問題ない」レベルで、医療は「大病になったら先端医療を求めて帰国するが、日常的には大学病院があるので心配ない」そうだ。
気になる生活費は以下の表のとおりで、円換算で月20万円弱。当初のアキラさんの予定どおりの金額だ。月20万円あれば日本でも生活はできるが、ゆとりのある暮らしをするのは難しくなる。その点ドゥマゲテでは、20畳のリビングがある広々とした家の家賃が約6万円。教育費は、2人の子どもが現地で評判のいい私立の大学付属校に通い、さらに習い事をしても月に2万3000円程度。しかも、授業は公用語の英語で行われる。仮に、日本で英語教育を求めてインターナショナルスクール等へ通わせると、数百万円はかかるだろう。
なお、学校の選択肢は豊富で、英語力のレベルに合った学校が選べるし、時給300円で家庭教師を雇って個人レッスンも受けられるという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f323a6fe6ddf82f77b82f84b66ee42e4415e2bd
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