ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領の支持率が、およそ4年ぶりに80%を超えたと独立系の世論調査機関が発表しました。
民間の世論調査機関「レバダセンター」が3月24日から30日にかけて、ロシア国内の18歳以上の1632人に対面で調査したところ、「プーチン大統領の活動を支持する」と答えた人は83%に上り、「支持しない」と答えた15%を大幅に上回りました。
去年11月の時点で63%にまで落ち込んでいた支持率は、ウクライナ国境周辺にロシアが軍の部隊を展開させるようになって以降徐々に上がり、ことし2月にロシアがウクライナに軍事侵攻する直前に行った調査では71%でした。
その後の1か月で支持率が12ポイント上がった形で、2018年4月以来およそ4年ぶりに80%を超えました。
また「ウクライナへの軍事行動への賛否」について尋ねた調査では「明確に賛成する」「どちらかといえば賛成する」が合わせて81%で、「明確に反対する」「どちらかといえば反対する」が合わせて14%でした。
特に、大統領を支持すると答えた人だけで見ると、合わせて89%が「賛成する」と答えています。
一方で年齢別に見ると、55歳以上の64%が「明確に賛成する」と答えたのに対して、24歳までの若い世代では「明確に賛成する」は29%にとどまりました。
こうした結果について「レバダセンター」は「政権によるプロパガンダを信じる国民が多いことを示している。地方の人たちや高齢者はプロパガンダを伝える国営テレビが情報源であり、都市部の若者たちがSNSなどから真実を得る状況とはまるで違う」と分析しています。
「レバダセンター」は2016年、プーチン政権によっていわゆる「外国のスパイ」を意味する「外国の代理人」に指定され、圧力を受けながらも独自の世論調査活動や分析を続けています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220402/k10013563961000.html