数年前、学生の頃インディーゲーム作ってて賞とか取ってましたていう新卒のエンジニアの子がいたんだけどこれが本当にうまくいかなかった
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
企画に納得いかない、ということが多々あったのだ
大規模開発になると企画、エンジニア、デザインと明確に分業し、それぞれの決定が重視される
つづく
その子に関して僕が感じ取ったのはゲームを一本作り切る力を持っている俺が、お前らの考えるしょぼい企画なんかやりたくないというオーラだった
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
仕方ないので企画をやらせてみることにした
ちなみにうちの会社はエンジニアの方が給料がべらぼうに高いので高い給料もらいながら企画をやることに
続く
僕は結構イラっとはきてはいたのだが…
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
で、結局これはうまくいかなかった
なぜなら彼は大きな勘違いをしていたのだ
彼の考える企画職とは面白い企画、売れる企画を考える仕事だたと思っていた
だがそれはほんの一部にしかすぎない
続く
まず、自分が面白いという企画が面白いというだけではなくゲームが抱えている課題を解決するものなのか?また、その効果が開発工数に見合うものなのかをクリアした上でのものでなければならない
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
単に面白そうだから、では通らない
また、企画を通すためにあらゆる人を説得しないといけない
続く
これがやたらと面倒くさい
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
いい企画でも文句をいうやつがいる、どうしても説得できない場合は数の力や、ディレクターなどの権力者を味方につけて通す、など裏回しをする力が必要だ
で、企画を通しきってもそのあとエンジニアやデザイナーをまとめるのも大変だ
工数でごねる人がいるし
つづく
物申さないと仕方ない人もいる
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
彼らの意見を聞きつつよき所で落ち着かせる必要がある
さらに、法的に怪しい企画の場合、法務と戦わなければならない
彼らとのバトルは心身ともに強烈に疲弊させられる
そんなこんなでまとまってきたら
突然先方の鶴の一言でひっくり返ったりする
つづく
こうやってやっと進行できた後も進行管理をしっかりやらないとすぐに遅延が起こる
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
といった感じで一つの企画を実行するにはとんでもないパワーが必要で、企画を考える業務、なんて全体の5%にも満たないだろう
これらの現実を知り、彼は何も言わなくなった
そして企画をやめ
続く
エンジニアに戻ったが、心を病んで会社を辞めた
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
話がとっ散らかったが
個人開発とチーム開発は同じゲーム開発でも全然違う
僕は個人開発出来る人は基本的に優秀だと思っているが、チームで出す成果にどこまで貢献できるか?が最重要で個性は二の次だ
続く
採用などの際に、インディーゲーム作ってますという人が来ると
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
お!と思うと同時に
この人チーム開発出来るのかな?という不安を大きく感じる
個人開発とチーム開発
自分のお金の範囲でやる開発と数億円が飛んでいく企業の開発は全くべつものなのだ
つづく
ちなみに彼が納得いかないといっていた企画は大成功を収めている
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
彼が納得しようがしまいが結果はついてきているのだ
ということをなんとなく思い出した今日でした
ちゃんちゃん
予想外に拡散されてるので一応補足しときます
— BuchioGames (@BuchioGames) May 25, 2024
企画になった後は手厚いレクチャーに加えてPMの管理もきちんと行なっております
企画チームもにこやかに受け入れています
彼は潰れたのではなくて企画が自分の思ったのと違ったのでやめただけです
ブラックどころか無茶苦茶ホワイトだと思いますよ
あれからさらに拡散されて色々な意見があるけどその中でこれは勘違いしないでね、というのは言っておこうと思う
— BuchioGames (@BuchioGames) May 26, 2024
ちらほらインディーゲーム開発者を一括りにしないで欲しいと言う意見である
そもそも僕のプロフィールを見て頂ければわかるが
僕自身が「個人インディー開発者」なのだ
なのでインディーゲームクリエイターのことは大好きで尊敬すべき存在だ
— BuchioGames (@BuchioGames) May 26, 2024
私が個人開発やっている理由も会社で出来ないことを個人でやるためだ
で、私のffはインディー製作者の人が多いのだけど中には企業に入りたいと言う希望を持っている人もいる
ぼくは一連のポストを通じて、もし企業に来る場合はあまりにも違う世界だからそれは理解してね、と言いたかったのだ
— BuchioGames (@BuchioGames) May 26, 2024
やはりチーム開発に入る場合はチーム開発の流儀には従う必要があるよ
と
これは言っとかないと、と思った補足でした
新卒にやりたい役職やらせてくれるだけでもめっちゃホワイト
— デュー (@O_G_Du) May 25, 2024
「賞を取ってました」ではなく「Steamセルランに入りました」なら信用できる
— thick_doomie (@thick_doomie) May 25, 2024
ちょい違和感がある、確かに企画を考える業務は工数的には5%かもしれないが俺にはその5%が全てだった
— sk@cs (@skcs_10) May 25, 2024
その企画を通すために社長プレゼンで予算と工数、人員を分捕り、我儘なプログラマ、デザイナーを説き伏せ、締切伸ばすために上司をキャバクラに連れて社内接待し、残業代400時間でバグを潰した
ゲームに限らず物作りは「アーティストタイプ」と「イラストレータータイプ」に分けられると思う。
— にゃんまる@games (@nyanmaru001) May 26, 2024
インディーズや小規模は基本的に前者で、企業が動かすのは後者。
前者が得意な人は基本的に自分の中にあるものを納得できる形で出力しないとストレスになるから
企業で就職すると痛い目見る事も。
とはいえ、その膨大なパワーを出すにも、面白い企画、売れる企画を絶対成功させるという想いのエネルギーみたいなのが必要なんじゃないかな、などとぼんやり思いました。
— リク (@ricky0web) May 25, 2024
自分もゲーム開発でこの新人くんとほぼ同じ経験して退職した経験がある
— エスト〆呉鯖の民 (@Esut_tty) May 26, 2024
自分は演出重視の考え方の人だから、演出面の提案をしたとしても、その演出が売上に直接結びつくわけじゃないってことでほとんど却下されてた…
企画の人が病んでるのをまれによく見るw
— 島鉄雄🍥 (@shima_tetsuo) May 25, 2024
まぁ大変な商売だと思う。
コーエーを見てみれば良い。
同じゲームしか作ってないからねw
それだけ新しいアイディアのゲームを作る事が大変と言うことだ。
娘が走るゲームも育成部分はパワプロの完パクだったしw
それでも全く新しいゲームはまだ作れると思うね
優秀なディレクター(プランナー)が少ない理由が書かれております。とにかく大変な仕事なんです。これからゲーム業界目指す人、長い人生の数年くらいは長いモノに巻かれてみるのも悪くないですよ。そこから得るモノも沢山あります https://t.co/e5qdSWonob
— カノン / ゲーム制作 (@kannon_san) May 25, 2024
【1】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
個人と企業、両方やっている身からすると。
企業のゲームの作り方って物作りとしては特殊なんすよ。
昔からあるし人数も多いから「俺達がスタンダードだぜ!」な雰囲気でてますけど。
ただ、こういう話で「インディーの人は企業にいくべきではない」ってなるのも違うなとは思っていて……
続) https://t.co/JFfg75iI0i
【2】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
企業のゲームの作り方は、「面白いゲームを作る」というより「大きな組織を動かしながら製品として成立させる」という面に寄ってはいるのね。
個人なら思いついたアイディアをすぐに試して良し悪しを判断できるけど、企業だと試すのにすら色んな人を説得して承認を得ないとダメとか。
【3】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
そうした判断を下す人が必ずしも優秀な人達とも限らないし、判断に影響する人が増える程ゲームのコンセプトに準じることが難しくなっていく。
私も「企業さんこういう所ほんっとさぁ……」って作りながら思う事は正直少なくないのは事実。
自分では絶対にしない判断が下されることもあるしね。
【4】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
ただ現場でベテランの人と話していても、
ゲーム全体のことを見据えて話せる人が必要だけど、分業制が多いとそれが出来る人間が育たない。
みたいな話が出ることはあり、そういった意味でインディー出身の人間はそこが強かったりはする。
あと「主体的に考えて動ける」のも意外と貴重。
【5】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
個人制作と企業制作は、戦場でガンダムを動かすのと皆で戦艦を動かすのくらいには違うと思う。
だからこそ、どのポジションに置くのかは大事。
アムロをガンダムじゃなくて戦艦に置くとして、鬼狙撃能力を活かして砲手として扱う?
それとも神回避性能を活かして操舵手?
【6】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
引用元の話は、この辺りが全て合ってないなとは思った。
企画にこだわりがあるのにエンジニアとして就職してるし。
その企画に関しても「やりたい」が先行していて「企業のプランナー」としての適性が合っていない。
端から見てると能力適正とマインドが迷子になっているように見える。
【7】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
砲手のアムロが戦艦の行先に文句つけてくる、仕方ないので艦長ポジに置いたら上や下との折衝で疲弊して絶望した的な?
インディー出身の人を入れる時に大事なのは
・その人の能力の中で何を活かして欲しいのか
・それ以外の何を割り切って欲しいのか
をちゃんと話して合意を得る事かなと思う。
【8】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
私の場合だと、バトルデザインに特化して入ることが多い。
UIとか他の部分に意見を出すことはあるけど、別ポジションとしての意見であって最終的な判断は担当の人達に任せますよ、みたいなスタンス。
企画に対してクソだなと思っても、そのクソな制約の中でどう面白いバトルを作るか…とか。
【9】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
これは
①自分の最も得意な所は専門的にやらせてもらいますよ(特化能力)
②ゲーム全体を見れるので気になる所はガンガン意見を言いますよ(全体能力)
③でも最終判断は各担当者に任せますよ(割り切り)
④気に入らない所はあれどもそれを前提に①の仕事はしますよ(割り切り)
って話か。
【10】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
んでそろそろ冒頭の話に戻るけども。
「インディー出身」と「社会人経験が乏しい」は何か=で考えられがちなんだけど、これはちゃんと分けて考えた方が良いと思っている。
インディーも色んな出身の人がいるし、社会人経験を積んでいる人も別に珍しくないからね。
【11】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
引用元の例だと、インディー出身云々の前に
会社に入る前に自信をつけた新人の子が、組織人としての動きを見に着ける前に理想と現実のギャップで爆死した
って話な気もしていて、何というか一緒にしないでほし……げふんげふん!
【12】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
まぁ自分の意見を通したいなら他人を説得必要があるとかさ。当たり前の話じゃん?
こうした方が良いと思っている、を説得力のある形で話せるかどうか。
別にこれはインディーでも他人が関わっているなら同じよ。チームメンバーがいるなら勿論そうだし、イラストの依頼とかをする時とかもそう。
【13】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
こうした話は普遍的な能力であり、目標や要求されていることに対してしっかり考えて
これはこういう理由でこうした方がいい
→ 確かにコイツの言う通りだな……
って流れを作れる人ならインディー出身だろうと企画職でやっていけるとは思う。
そして企業人でも出来ない奴は出来ない。
【14】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
この漫画の主人公君なんかは絶対に企画職に来てほしくないと思っている。https://t.co/BvooFk2XIm
「他人がなぜそうしたのか?」を考えずに「俺のアイディアの方が面白い!」と感性で押し通そうとするから。
こうなると自分の中では100点、現実では20点みたいな物が量産されがち。
【15】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
んでこれが考えられない人がインディー出身に多いかって言うと、そうじゃないと思う。
「他人がなぜそうしたのか?」を考えずに物を言う人、企業の中にもいっぱい居るし。
「インディー出身」っていう属性が悪目立ちしているだけなんじゃねぇかなー、と思う事は多い。
【16】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
まぁ!!「プライド高くて教育が大変」みたいな事を言われたら否定できんけどね!!!
そこは教育者の方、頑張ってーーーー!!!!
無駄に長くなっちゃった。
オワリ。
【オマケ】
— だらねこ@個人ゲーム開発者 (@daranekogames) May 25, 2024
企業だと普通だけど、別にゲーム制作としてみたら普通じゃなくない?と思ったのはこの話とか。https://t.co/jkGxCCpjI0
フリー・同人ゲームだと採算関係なく企画するし、インディーも採算の事は考えるけど最重要項目じゃない。
そしてインディーはこの企画の前提が違う部分がウケてる。