能登半島地震での断水が全体で5万戸を超え、完全復旧の見通しすらついていないため「もっと早く復旧できないのか」という声があります。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
あまり知られていませんが、災害復旧で格段に難易度が高いのが上下水道の復旧工事です。今回はどうやって水道の復旧が行われていくかを紹介していきます。(続
前提として輪島市の水道管の総延長は600km、珠洲市で300km近くあり、他の町を含めると1,000kmを超える距離を全て破損していないか調査する必要があります。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
1,000kmは東京から北海道や福岡までの距離と同じです。これだけの距離(しかも全て地中)を調査するのには膨大な人手が必要です。
(続 pic.twitter.com/AYAsNTFB6f
調査と並行して、給水施設の復旧工事がスタートします。給水施設には大きく「取水(地下や川から水を汲む)」「浄水(水を飲めるように浄化する)」「配水(家庭などに水を届ける)」の3つの設備があり、どこか1箇所でも水が漏れていると安全な水は届けられません。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
ですから、(続
(引用:静岡市HP) pic.twitter.com/gbo6Phb8Ie
まずこれらの施設に異常がないかを調べ、損傷があれば急いで修理します。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
そして、各家庭に水を届けられるように、応急的に地上に水道管を設置して復旧工事を進めていきます。名古屋市上下水道局 @jogesuidonagoya のアカウントで復旧工事の様子がよく分かります。(続 https://t.co/f9o1RrQfvC
断水を解消するためには、まず配水地から家庭までの水道管に異常がないかを確認するのですが、これが大変です。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
なぜなら地中にある水道管の破損を見つけるためには、通常は「水を流して、水漏れすること『音』を機械や人間の耳で探知する」からです。
作業の様子を大阪市水道局@osakasuido が紹介(続 https://t.co/pWBdbBJlGB
していますが、このように少しずつ見落としの無いように水道管の破損をチェックしていきます。このチェックを1,000km分と考えると、全国の自治体の水道部局の方々が集まり、総出で対応して頂いているとはいえ、その作業がいかに大変かが分かります。…
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
アスファルトをはがし、地面を掘って破損している水道管を探し出し、破損した水道管と新しい水道管と交換します。このプロセスは那覇市の資料が分かりやすかったので、ご紹介しておきます。
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音だけを頼りに、破損しているかどうか分からない水道管をひたすら調査するのは(続
(引用:那覇市HP) pic.twitter.com/xR0pLqVcPw
大変な集中力を必要とし、ストレスのかかる作業だと思います。作業をされている方々にはただ感謝です。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
そしてもう一つ。下水道が通っているエリアは上水道(私たちのイメージする水道)だけでなく、トイレなどから流れた水を処理するための下水道の調査と復旧も必要です。国交省の資料を見ると(続 pic.twitter.com/tjRrbPxNUQ
復旧のプロセスは上水道と同じような流れですが、下水は感染症の原因にもなるため、溢水対策や消毒など、より慎重な対応が求められます。(洪水災害だと下水が溢れるので、被害地域全体を消毒しているほどです。津波被害の場合も同様かもしれません)
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
輪島市の下水道普及率は6割ほど、珠洲市も5割(続
ほどの普及率なので、上水道と合わせて下水道の破損調査や復旧工事が必要となると、報道されているように「見通しが立たない」というのも理解できます。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
あまり特定の政党批判をする気はありませんが、「半年でのインフラ再整備」というビジョンは水道の復旧ひとつとっても現実的ではありません。(続
私たちにできるのは、自分たちの日常生活の中で出来る支援をしつつ、災害への備えをこれまで以上にしっかりとする事です。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
この投稿が、災害発生時の水やトイレの備えに今まで以上に気を配るきっかけになり、地元を支える建設業の方々への理解促進に繋がれば幸いです。
もしかしたら、私も水道の(続
復旧工事の現場作業員として現地に赴くかもしれません。その機会が来たら全力で現場作業をするつもりですし、そうでなければボランティアとして募集があるエリアに向かいたいと思います。
— 太田けいすけ@株式会社レンジャー 代表取締役 (@keisukeota_gifu) January 19, 2024
一人ひとりが、自分にできる支援で石川県や富山県の方々を応援していきましょう。
東日本大震災の頃、千葉の浦安に住んでいました。
— 亀山 太郎 (@1960_kame) January 19, 2024
液状化でガスと水道がやられて、復旧するのにガスは10日近く、下水管は一月近くかかりました。
建物にはほとんど被害がなかった浦安でもこれでしたから、能登の水道の復旧にはもっと時間がかかるかもしれません。
東日本大震災の時に、液状化現象で水道管が破損した浦安市では地上に仮設の水道管を敷設してましたね
— 寅丸 (@Toramaru_F) January 19, 2024
地上にあるせいで夏には熱湯が蛇口から出てきて難儀したとか(3月の地震からの復旧が夏になっても終わってなかったということでもある)
被災者の一人です。
— マイスト (@maittayowatta) January 19, 2024
被害が多い奥能登地区の場合、各市町村にもダムなどで取水施設があるのですが、それでは足りず加賀地区から配管でいわゆる県水を持って行っていますが、これの復旧が七尾市で止まっており、そこの修理が2月までかかるそうです。https://t.co/A2bneGIQB9
東日本大震災の時、いわき市に住んでいましたが、自宅の水道が復旧するまで2週間ほどかかりました。市内でも、自宅のある平野部の復旧は早い方で、丘陵部(せいぜい50m高いくらい)はさらに2週間後に復旧してました。私の家は停電せず、ガスはプロパンなのですぐに復旧しましたが、水道は大変でした。
— あんぐら (@angra8432) January 19, 2024
私も阪神淡路で2ヶ月程の断水を経験しました
— hetarenger (@hetarenger1973) January 20, 2024
身軽な独り身だったのもあり
飲料水と風呂には困らなかったのですが
兎に角困ったのはトイレ…
食ったら当然出る…そして食わなくても出る
既存の便器を利用する袋と凝固剤のセットなら
場所も大してとりません
この機会に是非備蓄を
NHKのニュースで、水道復旧の模様を報道していました。
— まこと (@makoto_sky8) January 20, 2024
掘って掘って、水漏れ見つけて直して
掘って掘って、水漏れ見つけて直して
5日間で1km
現場の方達は努力しているのには、頭が下がります。