双竜自動車が再び生死の岐路に…別の売却先を模索、最悪の場合清算も
1年近く続いたエジソンモータースによる買収交渉が不調に終わり、双竜自動車は再び生死の岐路に立たされた。双竜自は別の売却先を探す構えだが、適当な売却先候補が見つからないままで、最悪の場合には清算の可能性もあると指摘されている。
双竜自は28日、エジソンモーターズによるコンソーシアムが25日までに納入すべき買収残金を預託せず、買収・合併(M&A)契約が解除されたと発表した。エジソンモーターズとプライベート・エクイティ・ファンドのKCGIによるコンソーシアムは残金2743億ウォン(約278億円)を納付せず、既に納付済みの契約金305億ウォンも返還を受けられなくなった。エジソンモーターズのコンソーシアム側は「双竜自が一方的に契約解除を通告してきた。契約者の地位を維持するため、仮処分申請を行う計画だ」と説明した。
双竜自は速やかに別の売却先を探す計画だ。民事再生手続きを担当するソウル回生裁の実務準則によれば、公開入札でM&Aを進めたものの、売却が成立しなかった場合、管財人が裁判所の許可を得て、制限的な競争入札や随意契約を行うとの規定がある。
双竜自は「昨年6月にM&A手続きを始めた当時と比較すると、再売却条件が改善した状況にある」と述べた。双竜自は新車「J100」の開発が完了し、6月に発売を控えており、中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)との戦略提携を通じ、来年下半期にはEV「U100」も発売する計画だ。また、サウジアラビアで半組立製品工場に着工し、来年から3万台の輸出を行うことになっており、他国への輸出需要も増えているというのが双竜自側の説明だ。
双竜自の法定管財人、鄭鏞元(チョン・ヨンウォン)氏は「会社の未来価値を高めることで、より競争力を備えた買収者を探すために役立てたい。早期に再売却を成立させたい」と述べた。
しかし、業界からは双竜自の再売却が実現する可能性は低いとみている。昨年公開売却を進めた際、双竜自買収の意向を示した企業は私募ファンドを含め11社に達したが、本入札に参加したのは3社だけだった。 残る2陣営は資金調達計画が不備で不適格判定を受け、エジソンモータースのコンソーシアムが優先交渉対象者に選ばれた。エジソンモータースも資金力不足が指摘されたが、他にこれといった買収先がないまま売却が進められた結果、結局不調に終わった。今後の経営費用を含めた双竜自の実際の買収金額は1兆ウォン(約1010億円)に達すると推定される。
双竜自に部品を納入する下請け企業で構成される商取引債権団は、双竜自の企業価値を高めた後で再売却を推進すべきだと主張しているが、それも容易ではない。 双竜自が直接新たなオーナーを探し、裁判所に再生計画案を提出して認可を受けることができる期限は10月15日までだ。
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