味ぽんじゃない方のぽん酢、想定外の使われ方でブレーク
ミツカン社員もびっくりの活用法 きっかけは「誤発注」
ぽん酢といえば、ミツカンの「味ぽん」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、ミツカンには味ぽんではない「ぽん酢」という商品があります。味ぽんより先輩なのに、知名度も人気も味ぽんに抜かれてしまいました。一時は、売り上げで200倍もの差をつけられていたといいます。しかし今、想定外の使われ方でブレークしています。
後輩の味ぽんに抜かれ
ぽん酢が生まれたのは1960年。1964年発売の味ぽんの先輩にあたります。
ぽん酢は、かんきつ果汁に醸造酢を加えたシンプルな味わいです。鍋料理、湯豆腐、フライ、ギョーザなどに使います。ぽん酢にしょうゆを好みの量だけ加えるなどして自分好みのアレンジができる利点もあります。
味ぽんは、味付けぽん酢という位置づけで、ぽん酢にしょうゆや塩を加え、味を調えた商品です。
ぽん酢の後輩ながら、味がついていてそのまま使える味ぽんの手軽さが消費者の心をつかみました。売り上げは味ぽんがぽん酢を圧倒。味ぽんの売り上げは「ぽん酢の200倍」という時期もあったといいます。
ぽん酢のPRに、ミツカンの公式SNSが自ら「味ぽんじゃない方のぽん酢です」というフレーズを使っているほどです。
ただ、根強いファンがいる商品でもあったといいます。
ミツカンコミュニケーション本部の森田浩正さんは、「店頭からなくなると、必ずお問い合わせをいただく商品でした。約20年前の入社当初、『絶対に店頭から消してはならない』と先輩から言われていました」と振り返ります。
https://withnews.jp/article/f0250628000qq000000000000000W08r10201qq000028100A