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加藤清正の「八の字堰」復元したら、「絶滅」カジカ復活…熊本県・球磨川の流れ緩み餌場増える

 熊本県八代市の球磨川下流で、江戸時代に初代熊本藩主の加藤清正が造り、昭和の河川改修で姿を消した「八の字 堰ぜき 」を約50年ぶりに復元したところ、流域で絶滅したとされていた回遊型のカジカが戻ってきた。専門家は「先人の知恵を生かした取り組みで、河川再生のモデルになる」としている。(内村大作)

「想定していなかった」

 「アユが生息しやすい環境の再生に取り組んだら、想定もしていなかったカジカが戻ってきた。様々な生物にとってすみやすい環境になっている象徴だ」

 国土交通省八代河川国道事務所の中島忠・技術副所長は、こう語る。球磨川のカジカは、約25年前の熊本県のレッドデータブックで、かつて生息していたと紹介されるなど、絶滅したと考えられてきた。八の字堰を復元したことで、水深が浅く、石に藻が付着して餌場や産卵場所となる「瀬」が大幅に増えたことが奏功したという。

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