機械式駐車場、15%のマンションが平面化 メンテナンスが重荷に
都市部を中心に車を持たないライフスタイルが広がったことや高齢化を背景に、空きが目立つようになり、維持管理に悩む管理組合も少なくない。
大手マンション管理会社「大和ライフネクスト」(東京都港区)のマンションみらい価値研究所は昨年7月、「消えゆく機械式駐車場」と題してリポートを公表した。同社が管理を委託されているマンションのうち、駐車場の有無が確認できる3994について調べたところ、分譲時に機械式駐車場が設置されていたのは2039だった。そのうち、すでに機械式駐車場を撤去して跡地を平面化したマンションは298あり、機械式駐車場が設置されていたマンションに対して14・6%を占めた。
「すでに機械式駐車場の平面化工事は、特別な事例ではなくなってきている」。リポートはそう指摘する。
年ごとの工事件数は、2009年の1件から始まってその後は増加傾向が続き、15、20年には、ともに44件に達して最も多かった。平面化した298マンションでは、跡地を平置き駐車場にしたケースが283で大半を占めた。以下、平置き駐車場と駐輪場の組み合わせ(8)、駐輪場(3)などだった。機械式駐車場をすべて、もしくは一部を撤去した後、新たに設置した平置き駐車場の分を含め、駐車できる総台数の残存率を調べると、「70%以上80%未満」(26・8%)が最も多く、「80%以上90%未満」(23・8%)、「60%以上70%未満」(15・4%)の順だった。
https://www.asahi.com/articles/ASQ9840W2Q97UTFL00R.html
https://www.asahicom.jp/imgopt/img/77feb1bd47/comm/AS20220908001708.jpg
土地が許せば自走式の立体駐車場に建て替える例も
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