1:名無しさん




女子枠設置に託した思い

本学は、さまざまな背景や価値観、属性をもった受験生を広く受け入れ、多様性のもつ力を生かして、これまで なかった「もの」や「こと」を生み出し、社会に新しい価値や夢を提供するとともに、さまざまな社会や分野で ありたい未来の実現に向けて活躍できる理工系人材を輩出することを目指しています。この目標に向けて、誰も が隔てなく、学び、働ける場を創造し、知的活力にあふれた環境のもと、本学の目的及び使命である文化の進展 及び人類の福祉への貢献を目指し、ダイバーシティ&インクルージョン※1を強力に推進することを宣言していま す。

日本は今後、高齢社会、地球温暖化、環境問題等による社会の急速な変容や、多くの課題に直面すると予想され ます。その時代には科学技術の重要性が、現在よりも一層高まることは明白です。これらの課題を解決し、日本 社会、さらには世界が持続的に発展し続けるためには、今まで以上に多様な視点をもった広い分野の専門家がそ の力を結集すること、すなわち、ダイバーシティ&インクルージョンが必要不可欠です。

本学は、ダイバーシティ&インクルージョンを進める取り組みとして、多様な学生が安心して学生生活を送れるよ うに、地方出身者向け、ファーストジェネレーション※2向け、女子学生向けなどの各種奨学金制度の創設や、日 本人学生と外国人学生の混住型寮・女子寮の開設など、環境整備を進めています。

さらに、女子学生の比率が長年にわたり低い状態が続いている現状を打破するために、ダイバーシティ&インクル ージョンの新たな取り組みとして入試改革に着手し、2024 年度から総合型選抜及び学校推薦型選抜に女子枠を導 入することを決断しました。この選抜では、基本的な学力の評価に加えて、各学院が多様な視点から、受験生の 個性を尊重し、その潜在力を発掘することに主眼を置いた選抜を行います。入学後は一定規模の女子学生がいる 環境のなかでジェンダー※3等のさまざまな違いを超えて、それぞれが十分に能力を伸ばせる学びの場を提供する ことで、多様な人材の育成を目指します。この施策は、本学の学生が、性別にかかわらず自分らしく学生生活を 送れるようになるまで継続します。

この女子枠の創設により、本学の学修環境を理想的なものに近づけるとともに、より多くの女性科学者・技術者 を社会のさまざまな分野に輩出するという使命に応えていきます。これを起点に波紋が広がり、本学だけでなく 社会全体に、真に多様性を推進する環境が育つことを期待します。

https://admissions.titech.ac.jp/admissions/pdf/r7-guidelines-sogo-0.pdf