長年にわたるデフレーションから脱却できない日本。一方で欧米などでは、インフレーションの加速により物価が上がり続け、社会にさまざまな影響を及ぼしています。米ニューヨークのドラッグストアでは、庶民におなじみの缶詰が厳重警備の対象として“ロックダウン”されるという珍しい状況も。一体なぜそんなことになっているのでしょうか。
窃盗被害の増加で「スパム」が“ロックダウン”状態に
米国で現地時間7月13日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で何と9.1%も上昇。2.4%の日本と比べて、米国のインフレは深刻度を増しています。7月のCPIは6月よりも落ち着くとの見方もありますが、物価が上がり続ける状況では何かと世知辛い話も増えてくるようです。
米大衆紙「ニューヨーク・ポスト」は、現地の小売店に現れた何とも不思議な光景を報じました。それは、販売されている「スパム」の缶詰がプラスチック製の透明ケースに入っている様子。「スパム」は米ホーメルフーズ社が開発したランチョンミートの缶詰で、日本でもおなじみの商品です。
同紙によると、透明ケースに入れた状態で「スパム」を販売したのは、米ニューヨークのマンハッタン、ポート・オーソリティ・バスターミナル近くにあるドラッグストアチェーン店「デュアン・リード」。従業員によると、同店では過去2年以上にわたって窃盗が急増しているそうです。また、ニューヨーク市警察の発表では、この地域での少額窃盗に関する訴えは昨年同時期比で52%も増加。同紙は商品をロックしているのは、盗品が路上やインターネット経由で販売されることを防ぐためだとしています。
https://hint-pot.jp/archives/135954
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