1:名無しさん




遺跡として残っている水道橋は石とコンクリートで建設されている。ローマの時代にコンク リートが発明されていたことは驚きだよね。ローマ時代の水道管は、多くは石の管だったり、 陶器の管だったのだけど、鉛の管も使われていたんだ。市内の給水管、サイフォンや沈殿槽な どで使われていたようで、「この時代、鉄は存在したが、太径パイプの加工技術はまだ確立され ておらず、加工しやすい鉛管を使用した」※4ようだよ。ちなみにいわゆる鋳鉄管が使われるよ うになるのは、「大砲に使用された十四世紀以降」※5らしい。イギリスの蒸気機関発明の頃で もまだ木製の管が多く使われていたそうだ。鉛管は重量があり運搬や設置に労力を要したけ ど、耐久性が高く、水圧もかけられるので重宝されていたようだよ。また、鉛は毒性が高いので 現代ではあまり使われてないけど、ローマではワインの製造器具や甘味料としても鉛が使わ れていたようで鉛中毒が起こっていたという説もあるよ。

イタリアには鉛の鉱山はなく、イギリ スやフランス、スペインで採掘・精錬 したものを運搬したらしい。「薄い鉛 板の上に円柱棒を置き、板を叩いて円 筒状に曲げ、接合部に粘土等で鋳型を 造り、溶融鉛を流し込んで溶着する」。 「管と管の接合も溶着」していたそう で、大変な作業だったみたい。

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