1:名無しさん




タイに暮らしている人はもちろん、旅行で訪れた人の中にも、屋台やナイトマーケットで「寿司のようで寿司でない食べ物」を目にしたことがある人は多いだろう。ご飯の上にネタが乗っていたり、海苔で巻かれていたりと、見た目は確かに寿司に見える。しかし、日本人の感覚からすると、それを「日本の寿司」として受け入れるにはどこか抵抗を覚えるはずだ。

そこで私は、日本の「寿司」と区別するために、あえてそれを「SUSHI」と呼ぶことにしている。いわば、本場のインドカレーと日本のカレーライスの関係に近い。見た目こそ似ているが、根本的な文化や味覚の背景がまるで異なるのだ。

見た目からして、サイズ感や形などが日本の寿司と微妙に違うことは、誰の目にも明らかだろう。だが、それ以上にSUSHIにはいくつか独特の特徴がある。たとえば、日本の寿司といえば「醤油」が定番だが、SUSHIといえば「マヨネーズ」が主役だ。タイ料理ではほとんど使われないマヨネーズが、SUSHIでは驚くほど大量に使われている。日本の回転寿司でもマヨネーズを使ったネタはあるものの、タイのSUSHIではその比ではない。全体的に、SUSHIの方がよりジャンクフード的な方向に寄っている印象だ。

また、日本の安価な回転寿司チェーンでウニやイクラを注文すると、ネタよりも主張の強い“きゅうり”が添えられていることがあるが、タイではその代わりにチーズが鎮座していることがある。チーズが特別安いわけではなく、チーズあり・なしの両方のネタが存在するため、単なる“かさ増し”目的ではないようだ。それでも、この「チーズSUSHI」が日本の回転寿司における“かさ増し軍艦巻き”から着想を得ているのは間違いないだろう。

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