さてベネズエラの件ですが、すばり原油の質の差です。今世界はガソリンは余りまくっている反面、軽油は逼迫しています。製油所からすると今、軽油はガソリンより2倍の価値で売れます。ガソリンはこれ以上作るとマーケットが壊れるので増やしたくないわけです。ただ以前説明したように、原油は連産品なのでガソリン40、軽油30、LPG10、重質分20のように精製され、どんな原油でも100:0でガソリンなり軽油なりを生産できるわけではありません。今世界にガソリンが多く取れる所謂軽質原油は余りまくってる一方、中質、重質原油は全く足りていません。特にアメリカ周りが顕著でもう軽質原油は使えないのに軽質しかないわけです。ついついOPEC減産等で世界需給の数字ばかり話題になりますが、今の問題はそこではなく質なのです。ベネズエラの原油は超重質のみでアメリカが今喉から手が出るほど必要としている原油なわけです。バイデン政権からしてもベネズエラの制裁を解除して選挙を前にして原油価格とディーゼル価格が下がれば御の字と考えてる背景がここにあります。しかし制裁解除の直後にマドロが血迷ったような動きをガイアナにしてアメリカからすると頭が痛いわけです。
ガイアナーベネズエラ問題は別でツイートします!
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