ゼロコロナ政策の撤廃で中国からの訪日客が日本で直接市販薬を買うことができるようにもなった今、日本国内の薬局で在庫切れが続出しているという。中国人にとって、医療先進国・日本の薬局は宝の山だ。
春節休暇(1月21~29日)には中国人の来日が本格化するが、、日本の市販薬のなかでも中国人に特に人気が高い商品があることは知っておきたい。流通アナリストの渡辺広明氏が指摘する。
「中国のウェブサイトなどではコロナ前から日本の一部の市販薬が称賛され、“神薬”として紹介されます。それがSNSで拡散されて中国や台湾で有名になり、訪日客がこぞって買い求めるようになりました」
2014年には中国のウェブサイト『捜孤(SOHU)』で「日本に行ったら買わねばならない12の神薬」が紹介されて現地で大きな話題を呼んだ。
今も人気を誇る12の市販薬のうち、コロナで注目されるのが解熱鎮痛薬の『イブクイック頭痛薬』、冷却剤の『熱さまシート』だ。
「イブクイックは神薬に選ばれたことから認知度が高まり、自宅療養中の発熱や痛みを解消する薬として大変な人気を誇ります。日本に行ったら絶対に手に入れたい薬です。熱さまシートははがれにくくヒンヤリして気持ちいい。急な発熱に備えて常備しておきたい」(広州市在住の中国人男性)
意外な人気を誇るのが『龍角散ののどすっきり飴』。都内在住の在日中国人男性が語る。
「中国ではコロナになると『ガラスを飲みこんだように喉が痛い』と表現する人が多い。そうした人が熱心に欲しがるのが龍角散で、私も母国の知人にせがまれて2パックを送りました」
ほかにも目薬の『サンテボーティエ』や口内炎・舌炎治療薬の『口内炎パッチ大正A』、液体絆創膏の『サカムケア』、鎮痛消炎剤の『サロンパス』や『アンメルツヨコヨコ』などがリストに並ぶ。
「いずれの薬も塗りやすさや貼りやすさなどの使い勝手の良さが中国製と段違い。日本ならではの細かな技術を感じます。特にサロンパスやアンメルツヨコヨコは肩こりやひざ痛を抱える高齢者が欲しがります」(同前)
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