点数急落の対象となった「飲食チェーン一覧」
例えば点数急落の対象となったチェーン店については、こう記されている。
〈本件変更については、チェーン店のうち、いわゆるフランチャイズチェーン店はその対象とされる一方、ファミリーレストランやファストフード店はその対象とされなかった〉
対象店舗は食べログHP上にある「飲食チェーン一覧」に掲載されるが、それにはある条件がある。
〈掲載されるか否かは、当該飲食店につき、(1)同一屋号かつ同一運営主体であること、(2)最低2店舗以上が運営されていること〉とされている。任社長が言う。
「チェーン店と一口に言っても、すべてのチェーン店を網羅しているわけではない。食べログ側が恣意的にリストを作っているのです。2019年5月時点で飲食チェーン一覧に掲載されているのは、約3800チェーンだけ。私たちKollaboのお店の中でも、リストから漏れて点数が下がっていないところもあります」(同前)
裁判開始後、この「飲食チェーン一覧」には事業者が追加され続け、現在では約6000チェーンが名を連ねている。新たに追加されたチェーンもディスカウントの対象とされ、点数が下げられたという。
判決文では、チェーン点の評価が下げられていたことを認めた上で、次のように指摘している。
〈本件変更は、食べログに掲載されている飲食店のうちチェーン店についてのみ適用されるものであるところ(中略)原告のようにチェーン店を運営する事業者が被る不利益の程度は大きいといわざるを得ない〉
ただ、任社長によれば、判決を受けても、食べログの点数見直しは行われていないという。食べログ側は控訴し、徹底して争う方針と見られる。
さらに今月、食べログのサイト上にある変化があった。2月14日、店舗名の横に表示されていた「関連店舗」というボタンが消えたのだ。
「このボタンは、点数が下落した『飲食チェーン一覧』のページにリンクされていました。しかしそのボタンが消えたので、自分のお店がチェーン店ディスカウントの対象となっているかどうかが、すぐには分からなくなったのです。今後、他のチェーン店にも同様の訴訟を起こされないように、ボタンを消したのではないでしょうか」(任社長)
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