「こりゃ、アカンわ……」
世耕弘成氏と二階俊博元幹事長の三男・伸康氏が争った和歌山2区。二階陣営の支援者たちからそんなため息が漏れたのは、「世耕優勢」が明確になった10月20日頃のことだった。
「伸康と長男の俊樹が、大ゲンカしたという話が支援者たちに伝わったんですわ。何でも、『票を取れないのはお前のせいだ』と俊樹が詰め寄り、伸康も応戦。最後は首根っこを掴み合うケンカになったそうです。それを聞いて、もうこの選挙は無理やなという空気が流れました」(伸康氏の支援者)
今回の選挙では三男をサポートする形で陣営に入っていた俊樹氏だが、実は犬猿の仲として地元では有名なのだという。
「父親の俊博が三男の伸康と決めたので、俊樹は渋々サポートに回った。でも、彼としては納得いってなかったんやろう。5月に伸康が出馬表明した後、夏頃にも大ゲンカしたという話が出回った。そのときは、『地元を抑えているのはワシや』と俊樹が伸康に詰め寄ったらしい。俊樹はもともと短気で、興奮すると誰彼かまわずカーッと怒鳴る人なんです」(別の支援者)
団結できないまま選挙が始まり、結果は世耕氏に惨敗。比例復活もできなかった。伸康氏は来年の参院選に出馬するとも言われているが……。前出の支援者は再びため息をつく。
「また、長男と揉めるやろうね」
自民党をまとめてきた剛腕な父親も、息子たちはコントロールできなかったようだ。
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