パイナップル、バナナ、マンゴー、枝豆、生ライチ…。日本で販売される台湾産農作物の品目が近年増えている。こうした中、台湾行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)が特に日本への売り込みに力を入れるのが、新顔の熱帯フルーツ「アテモヤ」だ。マンゴー、タピオカに次ぐブームの〝火付け役〟にと期待されている。
アテモヤは、釈迦(しゃか)の頭のようなゴツゴツした形の「バンレイシ(釈迦頭)」と、世界三大美果の「チェリモヤ」を掛け合わせた果物。冷やして、種を取り除きながらスプーンですくって食べる。アイスクリームのようなソフトな食感と甘さが特長で、風味が似ていることから「鳳梨(パイナップル)釈迦」とも呼ばれる。
栽培が難しく希少で、現地でも1玉(400~600グラム)100台湾元(約500円)前後の高級品ながら、冬の味覚として人気だという。
同委員会によると、台湾産アテモヤは今年初めて日本に約30トン輸出された。日本の植物防疫法では、生のままでは通関できないが、完熟した果実をマイナス40度に急速冷凍する独自技術を開発。解凍後も風味を保てるという。
今年は東京などで試食イベントを開き、好評だったという。生産農家の支援なども行っており、年間対日輸出量500トンを目指している。
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