米ディズニー社が苦戦 世界中で「ディズニー映画離れ」が起こっている
アメリカのウォルト・ディズニー社が苦戦している。エンタメ社会学者の中山淳雄さんは「外部から招いたプロ経営者により、映画などのコンテンツ制作ではなく利益の出る事業が重視されてきたことが要因の一つだ」という――。
■なぜ「ディズニー映画離れ」が起きているのか
黒人アリエルを起用したことで話題になった『リトル・マーメイド』は2023年5月から興行を開始し、世界的にみれば5.6億ドル(約800億円、レートは当時のもの。以下同)。悪くはないが、2.5億ドル(約357億円)の制作費をかけたにしては想定よりも低い結果であったし、特に人種問題と縁遠い日本市場でいえば2カ月間での結果は約30億円、明らかに「失敗だった」と言える数字だろう。
『リトル・マーメイド』に限らず、ディズニー映画は、ここ最近ヒット作に恵まれていない。国内の興行収入100億円を超えた作品は、アニメでは『アナと雪の女王2』[133.7億円(興行通信社調べ。以下同)、2019年11月公開]、実写では『アラジン』(2019年6月公開)以降生まれていない。
日本の映画市場において、実はコロナ期は革命的な変化をもたらした。洋画と邦画の逆転である。洋画は『スター・ウォーズ』の1970年代後半から勢いを伸ばし、1980~2010年代の40年にわたって日本映画市場の5割を占めてきた(2000年前後は洋画7割時代すらあった)。
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