米国務省のミラー報道官は28日の記者会見で、27日の日本の衆院選で政権与党の自民、公明両党が過半数割れの敗北を喫したことについて、「日米同盟がかつてなく強固な状況が選挙結果で左右されるとは考えていない」と述べた。ただ、米政府は同盟国の政権の不安定化を望んでおらず、今後の政権の枠組み作りを注視する構えだ。
ミラー氏は「日米同盟は過去70年間以上、インド太平洋地域や世界の平和と安全保障、繁栄の礎石であり、現在はかつてなく強固になっている。米国や日本のいかなる選挙の結果によっても、それが変わるとは思えない」と強調した。
安保協力の強化や韓国を含めた3カ国の連携を今後も進める考えを示した。
ミラー氏の発言は、11月5日の米大統領選後も同盟国との関係を重視する姿勢をアピールした面がある。ただ、共和党候補のトランプ前大統領は当選した場合、同盟国にも一律関税を課す構えを見せる。実際には選挙結果によって同盟関係は大きく左右されそうだ。【ワシントン秋山信一】
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