産業廃棄物業界では、最近ようやく廃棄太陽光パネルの処理でみんなノウハウが溜まってきて少しは効率的に処理できるようになってきたかなと思ったら、今度は廃棄された電気自動車(EV)の中古バッテリーどうすんの問題が勃発しておるわけですよ。ぶっちゃけ、安売りしてる電気自動車(特にBEVなど)は、処理費が制度的に乗せられていないため、処理が大変なゴミの山になりつつあります。
最近になって、東京大学の生産技術研究所所長を務めておられる教授の岡部徹さんや、海外メディアなどからも「電気自動車、言うほど良くないんじゃね」とか「ニッケルなどレアメタルの採掘や精錬には有害物質の排出が伴うから微妙やんけ」などの議論が出てくるようになりました。そりゃそうですね。
採掘も精錬も廃棄も滅茶苦茶環境負荷が高いバッテリーを載せている電気自動車が、確かに走ってるところや充電では環境にやさしいからという一点で優れていると言われてもなあ…って感じです。<中略>
太陽光パネルのように、ある程度知見が溜まったらサッシ部分、ガラス部分、基盤部分と工程を分けて流れ作業で対応できる会社も増えてきましたが、バッテリーの場合は危険な重金属は鉛だけだとか、出てくる有害なフッ素化合物に気をつけろというレベルではなく、ほとんど開けてみないと何が出てくるか、どのくらいの割合なのかも分からないような爆弾処理班的なことをやらないといけなくなります。
謎の中華製EV車に乗っていた安価なバッテリーが、どういう理由か水銀みたいなのが入っていたのでびっくりして輸入元に問い合わせたら製造した中国企業がすでに潰れていて中身が何か分かりません、みたいなことも稀に起きます。やめてくれよ。
こういうの、EV車の輸入や販売に適切な規制がないか、リコール対応も含めた責任ある販売元がきちんと立って、バッテリーのリサイクルまで面倒を見てくれる法制がないと太陽光パネルのクソ仕事を超える大変な事態になる、ってことが分かっていないのかなと思います。
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