1:名無しさん




 黄色い胴体に鮮やかな金箔(きんぱく)で菊が描かれた磁器の大壺(おおつぼ)が、岐阜県多治見市の県現代陶芸美術館で開催中の「うつわの大中小展」で初公開されている。実はこの大作、皇居に上納された大壺と色違いの姉妹作。作家の親族が保管していたのを知った学芸員が、15年ほど待って今年度の収蔵にこぎつけた。

 「黄地金襴手菊文蓋付大飾壺(おうじきんらんできくもんふたつきおおかざりつぼ)」は高さ1・5メートル、胴径73・5センチで重さ約120キロ。東海地方ゆかりの陶芸家で人間国宝だった加藤土師萌(はじめ)(1900~68)が制作したが、完成直前に無理がたたって死去したため、家族が仕上げたと推定される。

 加藤は現在の愛知県瀬戸市生まれ。26~39年に多治見市の岐阜県陶磁器試験場(現・県セラミックス研究所)に勤務後、横浜市で作家活動を続け、61年に色絵磁器で人間国宝に認定された。

 晩年に宮内庁から大壺の依頼を受け、もえぎ色の「緑地金襴手飾壺(りょくじきんらんでかざりつぼ)」を制作したが、こちらも完成直前に死去したため、家族が仕上げて皇居に上納した。

https://www.asahi.com/articles/ASS3Q3PWFS3QOHGB003M.html