1:名無しさん


だいぶ前の話だけど、実話。
当社に電話がかかってきた。
アルバイトスタッフが電話を取り、私に言った。
「東京刑務所からのお問い合わせです」
私は顔を上げた。
「刑務所か。珍しいお客さんだな。慰問上映かな?そういうのも社会貢献として悪くないね」
と言って電話を代わった。

しかし、何やら奇妙なのだ。電話の相手は、スポンサーがどうだとか、コンパニオンがどうだとか、そんな話をする。ちょっと状況がつかめないので、詳しい資料をファックスで送ってくださいと言って電話を切った。

そしてスタッフに言った。
「最近の刑務所てのは、ずいぶん華やかなんだな。スポンサーとかコンパニオンがどうとか言ってたよ」
スタッフも「やっぱり時代なんですかね」などと言っていた。

しかし、それから何日経っても肝心のファックスが来ない。
気になってスタッフに、東京刑務所からのファックスが来てないかと質問した。スタッフはいいえと答えた。届いているのは東京ゲームショウの資料だけですと。

しばらく考え込んだ末に、ふと気がついて、スタッフにこう訊いた。

「ひょっとして、東京刑務所じゃなくて、東京ゲームショウだったって事は無いだろうね?」

スタッフは固まった。

— 大平貴之 (@ohiratec_mega) October 23, 2025