1:名無しさん




 フランス語学習者が減っている。最近様々な機会で聞く言葉である。実際フランス語検定試験の受験生も減っている。私の勤める法政大学でもフランス語履修者はじりじりと減っている。実は大規模校でありながらフランス語を専攻とする学科はない。多くの学部では選択必修として一年次と二年次で諸語(本学では英語以外の言語をいかにもその他もろもろと言ったふうにこう呼ぶ)を学ぶことになっている。学部によっては一年次のみの履修となっている。国際文化学部ではSA(Study Abroad)と称して二年生の秋学期に外国の協定大学に留学することが卒業要件になっているが、三年次以降、SA言語を軸にした履修上の縛りはない。

 アンケートや雑談を通して気づいたことがある。英語以外に外国語をやりたいと思っている学生はかなり多いということ。フランス語履修者の学生の中には、負担感を抱く者がいること。特に動詞の活用や文法の複雑さ、発音の難しさを訴える学生が目立つ。他方フランス語の勉強を課さないフランス文化に関する授業は人気を保っている。もっとも単位が取りやすいからという理由もあろうが…また三年生以上を対象とした派遣留学制度(出願資格として仏検、DELF/DALF、TCFの成績を設けている)に関してはフランスの大学志望者の数は安定している。さらに国際文化学部のSAの行き先別特別入試では、フランス志望の応募者が他の諸語に比べて毎年多い。どうやらフランス 語の学習は、一部の思い入れの強い学生が熱心にやる反面、外国語の学習に特に興味のない学生にとっては大きな負担になっているようである。

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