1:名無しさん


読売新聞オンラインの「国立博物館や美術館に収入目標、未達成なら閉館含め再編検討」という記事について、私も不安に思い、文化庁に確認したので説明します。
まず、この記事は文化庁への取材無しで書かれたものでした。普通は行う「裏取り」が行われなかったため、記事には一部誤解を与える部分があったように思います。

(1)タイトルの「閉館含め」は煽りすぎ
来年度から5年間の次期中期目標で数値目標を定めたのは事実ですが、「未達成の場合、閉館も含めた再編を検討する」の「閉館も含めた」の部分は、文化庁側は言っておらず、中期計画表にも全く書いてありません。明らかに煽りすぎです。
もともと「閉館」は想定しておらず、「再編」とは各地の博物館・美術館が持つ役割分担を変更していくことを意味しています。(例えば京都近代美術館がサポートする範囲を変えるなど)

(2)自己収入額の割合「65%」目標は、「展示」部分のみ
博物館・美術館の役目は、以下の4つです。
 A:収集&保管
 B:教育普及
 C:調査研究
 D:展示
この中で、入場料など自己収入分を当てているのは「D:展示」のみ。つまり展示部分について、自己収入額65%を目指すという意味です。(記事でもそう書いてあるのですが、直後に「各法人全体で65%」とあるので混同しやすい)

そして、他のA+B+Cには運営費交付金等(国費)をしっかり当てており、むしろ令和8年度の運営費交付金額は、これまでと比較して物価高騰分などの上乗せが見込まれています。
さらに、国際観光旅客税を財源に、国立美術館などにインバウンド向け補助金も創設。国立科学博物館の場合、何と+10億!
ここは素直に、財源獲得に動いた文化庁のお手柄と言えそうです。



・・・将来的には、海外の有名な博物館・美術館の入館者数を踏まえて、「展示スペースの拡充」や「所蔵作品の充実」を図りたい考えだそうですが、それも「予算」を増やして「作品数」も増やす前提でのことであり、「今のままの予算と作品数で頑張れよ!」というわけではないとのこと。
なるほど、私も一旦安心いたしました。