1:名無しさん




EUV露光装置は非常に複雑な構造を持ち、その開発と製造には高度な技術が必要です。装置内部は真空に保たれており、EUV光源、複数のミラーレンズ、フォトマスク、ウェハなどが精密に配置されています。特に、EUV光を効率的に生成し制御するのは簡単なことではありません。

先にも述べたとおり、EUV光を生成するには、出力25kWの炭酸ガスレーザーをスズの微小な液滴に照射してプラズマ光を発生させ、そこから生じる光を集光し、複数の反射ミラーを使って回路パターンを転写します。これらを高精度で制御し、安定した露光を実現する装置の構造が複雑であることは、容易に想像がつくでしょう。

高コスト

EUV露光装置は非常に高価で、その価格は200億〜300億円程度と言われています。この価格は、装置の複雑さと高度な技術を反映しています。EUV光源、高精度なミラーレンズ、真空システムなど、各コンポーネントが高額であることが要因と言えるでしょう。

さらに、装置の維持管理にも多大なコストがかかります。例えば、EUV光を反射するミラーは高価で、定期的な交換や清掃が必要です。また、真空システムの維持や高出力レーザーの運用にも継続的なコストがかかります。このような高額な初期投資と運用コストは、半導体製造における大きな経済的負担となっています。

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