1:名無しさん




そして、今回やってきたのは日本で唯一“電車”の存在しない県、徳島県だ。沖縄県で唯一の鉄軌道であるゆいレールを“電車”に数えるとするならば、徳島県だけが電車の走らない県ということになる。だから、徳島の人たちは、もちろん鉄道のことを電車などとは呼ばない。

聞くところによると、汽車と呼ぶことが多いのだとか。汽車といったら蒸気機関車のことをイメージする人が多いかもしれないが、徳島では気動車もひっくるめて汽車と呼ぶ、というわけだ。

電車が走らない徳島県。そう聞くと、そもそも鉄道路線そのものが少ないのではないか、と思ってしまう。しかし、これが意外とそういうわけでもない。県都・徳島市のターミナルである徳島駅を中心にして、四方にしっかりと鉄道ネットワークが構築されている。

隣接県から徳島県に入る路線は、事実上一択といっていい。それは、高松―徳島間を結ぶ高徳線だ。香川県内ではおおむね瀬戸内海沿いを走り、讃岐相生―阿波大宮間で県境。讃岐山脈を越えて徳島平野に出れば、吉野川を渡ってターミナル・徳島へ。普通列車の本数は少なめで、一方では特急「うずしお」が1時間に1本のペースで走るという、特急主体のダイヤが特徴だ。1日2往復だけだが、岡山―徳島間の「うずしお」も走っている。

https://toyokeizai.net/articles/-/753794c