1:名無しさん




 千葉大学の場合、2023年度の経常利益は26億円の赤字だ。これは病院の存在が効いている。病院の経常収益は483億円だ。一方、経常費用は518億円で、病院は35億円の赤字である。理論上は、千葉大学は附属病院を切り離せば黒字となる。

 医学教育に大学附属病院は必須ではない。ハーバード大学は附属病院をもたず、マサチューセッツ総合病院などと連携している。千葉大学から附属病院を独立させれば、つまり売却すれば、競争力のない診療科を閉鎖することが可能になる。救急医療など、どうやっても不採算な診療科だけ、国あるいは自治体が補助金を出せばいい。35億円の赤字は大幅に減るはずだ。本気で、千葉大学の存続や地域医療の維持を考えるなら、まずここに手を着けるべきだ。

 本稿では、千葉大学を具体例として解説したが、他の大学病院も構造は同じだ。今後、需要が増加する高齢者のプライマリケアには、大学病院のような巨大な「ハコモノ」は必要でない。需要は減るのに、過剰設備と余剰人員を抱えることは経営を悪化させる。構造を変革しなければ、今後の需要減に対応できない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1c81ac5f6d4eef9c0d507e61c7785b75ce816bb2?page=2