1:名無しさん




 中国国内の有力者の間で、人民元の持続的な下落が経済成長の足かせになっているとの見方が強まっている。輸出主導型経済からの転換を図り、低迷する個人消費を刺激し、貿易摩擦を軽減するためには、人民元の上昇が必要だとする声が元中銀当局者や中国人エコノミストから相次いでいる。

 政策決定の過程が不透明とされる習近平政権下において、為替管理という機微なテーマが公然と議論されるのは異例だ。こうした議論は政策当局者が通貨管理の中で幅広い上昇を容認するとの観測につながっている。大幅な上昇を予想する向きは少ないものの、米ゴールドマン・サックスは、現在の人民元相場が経済ファンダメンタルズ(基礎的条件)に比べ25%過小評価されていると分析する。

 米外交問題評議会(CFR)の上級研究員で元米財務省高官のブラッド・セッツァー氏は「中国国内で元安政策の費用対効果について議論が起きていることは重要だ。元安は中国の消費者や広範な経済にとって実質的なコストになっている」と指摘する。

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-12-16/T7C31EKK3NYB00