1:名無しさん




退職金の計算方法は企業ごとに異なりますが、いずれの方式であっても勤続年数が金額に大きく影響する点は共通しています。一般的には、いくつかの方式が存在し、それぞれに特徴があります。

たとえば「定額制」は、勤続年数に応じてあらかじめ決まった金額が支給される仕組みです。比較的シンプルで分かりやすい方式ですが、役職や給与の変動が反映されにくい傾向にあります。これに対して「基本給連動型」は、退職時の基本給と勤続年数を基にして退職金を算出する方式で、給与の増加がそのまま退職金に反映されやすいのが特徴です。

近年導入例が増えている「ポイント制」では、役職や勤続年数、退職理由などのさまざまな要素をポイントに換算し、その合計によって支給額を決定します。また、「別テーブル制」と呼ばれる方式では、あらかじめ勤続年数ごとの基準額を設定し、役職や退職理由といった要素を加味した表に基づいて退職金が決められます。いずれの方式でも、制度の透明性や公平性を保つ工夫がなされています。

厚生労働省中央労働委員会が公表した「令和3年賃金事情等総合調査」では、いわゆる「モデル退職金」が紹介されています。これは、学歴や年齢、勤続年数などのモデル条件に該当する労働者が、標準的な昇進をした場合に受け取ると想定された退職金の金額です。このデータによれば、勤続年数が10年程度の労働者の場合、退職金の支給額はおおよそ200万円から300万円程度が相場とされています。

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