1:名無しさん


チョークなんてどれも同じでは?そう思っている人ほど、この話に驚かされるかもしれません。かつて世界中の一流数学者たちが「一生分を買いだめした」と語り、チョーク界のロールスロイスとまで呼ばれた日本製品がありました。それが、日本の文房具メーカー・羽衣文具が生み出した「ハゴロモ・フルタッチ・チョーク」です。

世界の数学者を虜にしたハゴロモ・フルタッチ・チョーク

羽衣文具は、愛知県に本社を構えていた日本の文房具メーカーです。同社が製造していた「ハゴロモ・フルタッチ・チョーク」は、国内ではもちろん海外の大学や研究機関でも高い評価を受けていました。数学者たちがこのチョークを特別視した理由は、単なる書きやすさではありません。軽い力でも濃く、均一な線が引ける感触、折れにくく、粉が舞いにくい構造、長時間使っても指や腕が疲れにくい設計、黒板に数式を書き続ける研究者にとって、これは思考の妨げにならない道具としての完成度を意味していました。実際、アメリカの名門大学に所属する数学者たちは、「チョーク界のロールスロイス」、「天使の涙でできているのではないか」、「このチョークを説明するために誤った定理を使うことはできない」といった言葉で、その品質を称賛しています。冗談交じりの表現ではありますが、それほどまでに他のチョークとは別格の存在だったのです。

廃業が引き起こした危機と混乱

この伝説のチョークは、羽衣文具が後継者不在を理由に自主廃業、2015年に突然姿を消します。このニュースは、海外の数学者たちに大きな衝撃を与えます。もう二度と手に入らないかもしれない…そう感じた研究者たちはすぐさま行動に移しました。10年先、15年先までに必要なチョークの本数を計算し、数百本単位で買いだめする動きが続出、スタンフォード大学の数学教授が「チョーク・アポカリプス(チョークの終末)」と語ったエピソードは有名ですが、これは決して大げさな比喩ではありません。2019年には海外メディア Great Big Story が「なぜ世界最高の数学者たちはチョークを買いだめしているのか」という動画を公開し、この現象は広く知られるようになりました。

https://mataiku.com/articles/entry-hagoromo-chalk-20251224/


完全再現が難しい理由

羽衣文具の廃業後、2015年にHAGOROMOブランドと製造設備は韓国企業へ譲渡され、現在も韓国でHAGOROMOチョークは生産・販売されています。しかし、長年使い続けてきた研究者の中には、日本製オリジナルとは微妙に違うと感じる声も少なくありません。完全再現が難しい理由は、チョークの品質が配合レシピだけで決まるものではないからです。羽衣チョークは「数値化できない技術」の集合体だったのです。日本国内でも複数のメーカーが再現を試みましたが、コストや効率を優先すると、どうしても同じ品質にはならなかったと言われています。

まとめ

ハゴロモ・フルタッチ・チョークは、思考を支える道具として世界の研究者に愛されていました。
一方で、優れた技術であっても事業承継ができなければ簡単に失われてしまうという現実も示しています。
羽衣チョークの伝説は、日本のものづくりの価値と課題を同時に映し出す、象徴的なエピソードだと言えるでしょう。

 

2:名無しさん


日本人が誰も支援しないから韓国人が製造設備ごと買い取ってくれたんだよな

 

34:名無しさん

>>2
日本の会社も技術もらってたような
買い取った韓国人は人気予備校教師で商品に愛着ありそうだったよ
気候が違うと製造方法も調整しないといけないんだろうな

11:名無しさん

>>2
当時記事を読んだが、引継いだ韓国人は何とか再現しようとがんばっていたみたいだったが、やはり難しかったか

3:名無しさん


羽衣チョーク
もはやあの貝の調合はだれにもできない、韓国人がほしかったのはブランドだけで
1度の温度差まで管理する長時間の調合はそもそも論外だった

 

6:名無しさん


教授陣の判断は、マッタク正しかったとしか言いようがない。

 

13:名無しさん


掃除の時間に黒板消しバンバンして綺麗にしてたけどあれやっぱり呼吸器に良くなかったんだな

 

16:名無しさん


職人の経験と勘ってやつか

 

17:名無しさん


酷く劣化したというわけでもないから韓国企業も努力はしているんだろう

 

19:名無しさん


ブランド買っても品質同じにはならんよな……
スカイウォッカも不味くなっちゃったもんな

 

21:名無しさん


黒板とチョークの組み合わせは気持ち良さで学者の思考を補助する効果があることが分かっている
ホワイトボードじゃ駄目なんだよな

 

23:名無しさん


>HAGOROMOブランドと製造設備は韓国企業へ譲渡され

あっはい

 

25:名無しさん


品質再現できないのは残念だけど
日本の他メーカーも無理って所が更に残念やな
職人技みたいなところあったんやろな

 

27:名無しさん


その日の気温や湿度とかで微妙に作り方を変えるとかそんな世界なのかね

 

29:名無しさん


船井電機みたいにならなくてよかったよ

 

31:名無しさん


> HAGOROMOブランドと製造設備は韓国企業へ譲渡され、
> 完全再現が難しい理由は、チョークの品質が配合レシピだけで決まるものではないからです

ああ、韓国に譲渡って話はなんとなく覚えている。チョーク界のジェネリックだな。

 

41:名無しさん


日本の他のメーカーも出来ないって言ってんだから
コスト度外視の工程があったんだろ
どこがやっても無理なもんは無理

 

45:名無しさん


これに関してはブランドだけ買ってないがしろにしたんじゃなく
頑張ってるけど難しいってだけだからあんまり悪く言うもんでもないだろ

 

49:名無しさん


流石に日本はチョークメーカー他に結構あるから買い手いないのは仕方ないぞ

 

50:名無しさん


生産性が高い商品なら廃業すること無かったんだろうな
夜中に老社長が辛くて涙しながら足踏みして捏ねてる絵を想像した

 

51:名無しさん

>>50
良い物作ったって評価されないって良くあるよな
仕方ない事だと思うわ

56:名無しさん


梅ジャムと共に廃業で界隈に衝撃が走ったのはよく覚えてる
今売ってる梅ジャムはコレジャナイんだよな

 

59:名無しさん


世界一のチョークを作ってたのにそれをちゃんと評価できない社会の歪み

 

60:名無しさん

>>59
日本の中小工場は全世界一の精度の極小ベアリング作れるけど100均のボールペンの先っちょに使うもん

73:名無しさん


訳あってダイソーでチョーク買ったら
100円で20本位入ってて笑った

 

90:名無しさん


確か2タイプあった。

硬いチョークと柔らかいチョーク。
硬いほうが描きやすかった。
色をつけるときは柔らかいチョーク。

 

94:名無しさん


>>1
日本の大手文具メーカーが「もし事態を知らされていたら迷わず会社丸ごと支援、技術保存したのに」と韓国の会社による買収を悔しがったと言う
一言だけ言えば長年蓄積した技術は守られたはずだったのだ

 

95:名無しさん


こういう技術って年々高度になっていくと思っていたのに劣化していくとは考えもしなかった