昔、葬儀会社に勤めてる時に、まだ若い女性がお亡くなりになって、親御さんと葬儀についてお打ち合わせしてたんだけど、その時に突然母親の方に「アニメとか好き?」ってふと聞かれた事があった。突然の事で驚いたけど、咄嗟にはいって答えてしまって、「娘がね、好きで…家に沢山あるの。グッズ」って
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
貰って貰えませんか、って言われたの。私達もご遺族が希望なさるのであれば、火葬時に一緒に入れてあげたいけど、お棺の中で爆発してしまうから、市から許可が降りなくて…だとすればお備えする事になるんだけど、多すぎる。かといって、大切な娘さんが大切にしていたものを売りに出す体力は無いだろう
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
若い方がお亡くなりになる時ってあまりにも突然で、なんの準備もしていなかった遺されたご遺族を見るのは本当に心が痛む。特にご家族と一緒に住まわれていて、仲が良かったとなると…でも安置の24時間が過ぎたら火葬しなければならないし、短い間で考えないといけないことが沢山ある
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
そんな中で、グッズの事がかなり早い段階で心配になった、ということはつまりかなりあるのだろう、と思った。ジャンルが多いなら親御さんがメルカリで売るのは苦労するだろうし、お店に持っていくのも大変で、捨てるのも嫌だろう…とはいえ、貰うのは…と思って、悩む素振りを見せて断った。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
貰えるわけが無い。この界隈にいて、縁起が悪いから貰いませんなんて言うつもりもないけど、でも人として喜んで受け取れるわけがない。そもそもなんのジャンルかも分からん。断るのが正解か分からないまま断った。まだ棺の種類も決まってない段階の当然の質問に私もかなり動揺してたと思う。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
隣にいる上司が、「では」と言って、俺が貰ってもよろしいですかって言った。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
娘が喜ぶかもしれないのでって。娘なんていないし、まだ5歳の息子さんしかいないのに。
嘘だなって思うよりも先に、その時、目の前の親御さんが凄く安心した顔をしていたのを覚えてる。あ、貰うべきだったって思った。
後日、上司が営業の帰りにその方のご自宅に寄ってグッズを貰ってきた。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
「アニメ好きって言ってたでしょ。どれがいい?」ってダンボールいっぱいのグッズを見せてきて、刀剣乱舞のグッズがいっぱい入っているのを見た。亡くなった女性、よその審神者さんだった。
これどうするんですかって聞いたら、メルカリで売るらしい。メルカリプロの上司だった。曰く、こういう事はよくあるんだって。突然亡くなった遺族のものを持て余してしまい、でも売るのも捨てるのも出来なくて、でも家に置いておくわけにも精神的にも出来なくて、困っている方に処分をお願いされる事が
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
咄嗟に嫌悪感を感じて、でも直ぐに違うな、と思った。感じた嫌悪感は、亡くなった方の大切なものを金にして儲けるだなんて、ってものだったけど、でもご遺族の安心した顔は上司の行動によるものだった。私の義憤なんか彼らにとってなんの価値もない事で、まさに偽善だった。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
頼むから貰ってくれよ、俺じゃさばききれねえよって言われて、上司にどれにする?ってもう一度聞かれた。刀剣乱舞のグッズを何個かいただいた。欲しい、という感情は全くわかなかった。でも貰うべきだと思った。偽善じゃなくて善行がしたかった。上司の為に。今更親御さんにとってはなんの価値もないが
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
この沢山のグッズを持っていた方は、私がそのグッズを貰うことに対してどう思うだろう、って思った。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
やめてよって思うかもしれないし、有難いって思ってもらえるかもしれないし、そもそもグッズを部屋から出すなよって思ったかもしれないし、悲しいとか悔しいとかあるかもしれない。
でも、無念だったろうなって思う。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
私だったらどうだろうって考えて、私なら誰かが貰ってくれるなら、本当にそれに越したことはないなって思う。全然売ってくれてもいい。何かの足しにしてほしい。捨てられるよりずっとマシ。
でも、今回は上司が貰ってきたけど、遺品整理は大抵金が掛かる。
人が亡くなるって、本当に大変。ご遺族、やる事が多すぎる。金も信じられないくらいかかる。大切な人が死んだ上に金まで取られる。本当に最悪。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
部屋をそのままにしたいと思う人もいれば、痕跡を残したくない方もいる。マンションや賃貸なら尚更。どうしたって捨てないといけないものがある
でもその捨てるという行為を、親族にさせる事がどれだけ残酷かを知った。若い方に限らず、亡くなったご家族の家や部屋、荷物をどうするか悩まれる方は凄く沢山いる。当たり前だけど遺された方にはこれからも人生が続くし、問題は先送りにできない。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
私だっていつ死ぬか分からない。事故で死ぬことだってあると思う。もし死んだら私の部屋を家族が片付けるのかと思うと叫びたくなるほど嫌だ。見られたくないとか以前に、そんな悲しい事をさせたくない。親が可哀想だ。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
だから出来るだけ部屋は片付けるし、定期的に断捨離もする。
でも、あの時上司から受け取った刀剣乱舞グッズは捨てられない。
— 冬枯じしぇ (@giritorab) December 8, 2024
っていう話。
遺言書、書くべきだなって時折思う。明日も明後日も生きてるつもりだけど、人は本当に突然死ぬので…とはいえ遺言書を書こうといいつつ5年が経過しつつある。遺言書を書くのが怖い。いつか死ぬ覚悟が決まらない
金儲けって思うかもだけど誰かが大切にしたグッズをファンが有効活用出来るのはいい循環なのかなと思いました。
— ゆじゅはる@ハル🌈 (@nonon_inko0427) December 9, 2024
ゴミ処理場で燃やされるよりはグッズだってきっと嬉しいから。
恐らくお金の問題ではなく、きっと親御さんも誰か欲しい人に大事にして欲しいのではと。遺品に特化したグッズオークション売買のサイトがあれば良いのですが…4年前に亡くなった父のコレクター品が捨てるには忍びなく母はネットが使えないので、ワタシもたまにしか帰れず手付かずになっています。
— リカロペ(a.k.aリカルド亭ロペス) (@r_lopesu5126) December 9, 2024
考え方変えれば、本当に欲しい人に娘さんのコレクションが渡ります
— おいどん (@oidon1105) December 9, 2024
娘さんの愛は、引き継がれていくと捉える事が出来ますね