1:名無しさん


「米屋ですが、米ありません」 老舗店、90年の歴史に幕 入荷できず

店先に掲げられた張り紙には、悔しさと心苦しさがにじむ。「米屋ですが、米ありません」。創業90年の老舗米穀店が24日、閉店した。仕入れ先から必要量の米を入荷することができなくなり、備蓄米を調達する見通しも立てられなかった。

 京都府舞鶴市引土にある老舗米穀店「まつもと米穀」。24日朝、店のシャッターには「米屋ですが 米ありません 良質な米が安定供給できるまで店を閉めます ごめんなさい」と書かれた大きな張り紙(縦1・4メートル、幅3・2メートル)が張り出された。

 創業は1935(昭和10)年。舞鶴市内では最大手の米穀店で、15人の従業員を抱え、年間約300トンの米を取り扱ってきた。精米工場を独自に持つほか、米の小売りだけでなく、おにぎりの製造・販売、スポーツクラブ運営なども手掛けてきた。

今秋の新米当て込み争奪戦

 米の仕入れや販売に関わる従業員6人のうち、5人を3月20日付で解雇し、1人はおにぎり部門に移ってもらった。3代目の松本泰社長(52)は「うちだけでなく、全国で同じことが起きているのではないか。解雇した従業員には本当に申し訳ない」と落胆した。米の小売り以外の業務は別の店舗で続けている。

 これまで多くの卸売業者や農家から米を仕入れてきたが、米価格が高騰した昨秋から、当初の予定より少ない量しか卸してもらえないケースが出てきた。長年取引をしてきた農家を懸命に回ったが、次第に仕入れ先…

https://mainichi.jp/articles/20250323/k00/00m/040/186000c