1:名無しさん




2021年3月、呉座氏が使用していた鍵付きTwitter(現X)アカウントで、文芸批評を専門とする北村紗衣氏(武蔵大学准教授)ら女性研究者に対する揶揄や中傷を含む投稿が、スクリーンショットとして外部に流出し、拡散された。北村氏がこれを指摘したことで炎上が始まり、呉座氏は同月20日、謝罪した上でアカウントを公開。投稿内容が広く閲覧可能な状態となった。

これにより、呉座氏はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の時代考証担当を自ら降板。所属する国際日本文化研究センター(日文研)も公式に謝罪文を掲載した。日本歴史学協会も4月2日、歴史研究者によるハラスメント行為を憂慮する声明を発表した。

騒動の渦中の4月4日、本田由紀氏や隠岐さや香氏ら研究者・編集者有志が、オープンレター「女性差別的な文化を脱するために」をインターネット上で公開した。レターは呉座氏の名を挙げつつ、「中傷や差別を仲間うちで楽しむ文化から研究・教育・言論・メディア全体が距離を取るべきだ」と呼びかけた。賛同者は最終的に1300人を超えた。

オープンレター公表から数カ月後の2021年8月、日文研の運営主体である大学共同利用機関法人・人間文化研究機構は、すでに内定していた呉座氏のテニュア(身分保障付き)准教授への昇格を取り消し、あわせて停職1カ月の懲戒処分を決定した。

呉座氏は処分を不服として地位確認などを求める訴訟を提起。一方、2022年2月にはオープンレターの内容が虚偽の事実を摘示し名誉を毀損するとして、差出人らに削除・謝罪・損害賠償を求める通知を送付した。これに対し差出人側は債務不存在確認訴訟を起こした。

裁判は長期化し、2023年に和解が成立した。呉座氏は後に日文研での雇用関係を継続し、2025年4月より准教授として復職している。和解内容については、オープンレターが呉座氏を「歴史修正主義者」と断定したものではないことなどが確認されたとされるが、双方の解釈にはなお隔たりがある

この騒動は、2026年9月に本田由紀氏のSNS投稿が批判を招いたことを機に再び議論の対象となった。本田氏がオープンレターの呼びかけ人の一人であった点が指摘され、過去の経緯と重ねて論じられるケースが目立っている。