1:名無しさん




くるくると動きまわっ
り、削ったりと。不思議だった。 「なにしてるの」と聞けば必ず、
うだったが、その成果が見えるかたちで現れることは滅多にない
おじさんの姉、 つまり、わたしの母が大声を上げて怒りはじめ
も無視して、母屋からすっと抜けて行った。「お母さん、なんとか
りわかった、あたしが死ねばいいんでしょ、じゃあ、死ぬよ」。祖
いやになり、庭へ出て、小屋へと歩く。 夜風がある。南天の繁みが
れたおじさんの窓。叩く。聞こえないのかな。重たくざわつく南天

められた虎のように、外のようすを窺う。「おばあちゃんたち、喧
んは、わたしがなにか企んでいないかどうか、じいっと目をほそ