欧州経済を支える自動車産業が不振にあえいでいる。電気自動車(EV)の需要が伸び悩む中、中国製EVが市場を猛攻。来年には欧州連合(EU)の環境規制が強化される予定で、3重苦の状態にある。「2035年までに全新車をゼロエミッション車にする」というEU計画に、見直しを求める声が高まっている。
・中国、技術でも凌駕
パリで今月開かれた国際自動車ショーでは、中国製EVが話題をさらった。
中国最大手、比亜迪(BYD)の記者会見には千人近くが集まった。李柯(ステラ・リ)執行副社長は最新EVを紹介し、「来年末までにハンガリー工場が稼働する」と欧州進出への意気込みを語った。新興メーカー、浙江零?科技(リープモーター・テクノロジー)は1台2万ユーロ(約320万円)以下の格安EVが売り物だ。欧州大手、ステランティスと提携し、同社のポーランド工場で6月に生産を開始した。
欧州の調査機関T&Eによると、EUのEV新車販売で今年、中国メーカーの割合は11%となる見込み。3年後には20%に達すると予測される。EUは4日、中国製の輸入EVに追加関税を課すことで合意したが、中国勢は着々と欧州に生産拠点を設け、関税回避に先手を打つ。
中国勢は価格競争で欧州メーカーを脅かすだけではない。いまはハイテク自慢の高級EVに力を入れる。
BYDは今夏、パリのシャンゼリゼ通り近くにショールームを開設した。行ってみると、客でいっぱい。イタリア人客(64)は「私は伊高級ブランドのEVも持っているが、BYDは航続距離が長く、バッテリー動力で勝る。デザインもよい」と語った。店員に聞くと「月100台近く注文が入る」という。BYDは今年、仏国内の販売代理店を100店に増やす計画だ。
ドイツ世論調査では59%が「中国EVを買ってもよい」と答えた。40歳未満では70%超。ドイツ紙記者は「EV化で、フォルクスワーゲン(VW)などの欧州老舗はブランド力を失いつつある。若い世代はスマホを買うように、新しい機能に飛びつく」と指摘する。
・「期待の星」も…
欧州各社は「冬の時代」に直面する。
ドイツ最大手のVWは9月、国内工場の閉鎖を検討中だと発表した。87年前の創業以来初めてとなる。VW傘下のアウディは今秋、ベルギー工場閉鎖をめぐって労働者ストが続いた。ステランティスも、イタリア工場の操業停止を迫られた。
EUにとって衝撃的だったのは9月、スウェーデンのEV電池大手、ノースボルトが雇用削減を決めたことだ。15年に発足した同社は、EV生産で中韓製電池に頼る現状を脱皮し、欧州の自給体制を目指すEUの期待の星だった。削減人員は1600人で、従業員の2割に相当する。
欧州自動車工業会(ACEA)によると、8月のEV新車販売は前年同期比で44%減少した。ドイツでは政府の補助金制度終了に伴い、7割減った。価格が高いことに加え、充電スタンド整備の遅れもある。EV需要の低迷は、各社に生産計画の見直しを迫った。
・米「対中封じ」との違い
中国EVに対し、米国は100%の関税をかけた。これに対し、EUの追加関税は最高35・3%。「公平な競争環境にする」という建前にこだわった。ドイツを筆頭に中国と関係が深い国も多く、対応はおっかなびっくりだ。
BYDの広報担当者は「わが社はバッテリーから車体まで一貫生産できるのが強み。技術力があり、ハイブリッド車でも強い。追加関税を課されても、競争に勝てる」と自信を示す。
EU環境規制は来年、新車のCO2排出量引き下げを迫り、実施できない企業に販売台数に応じて罰金を科す。EV需要が低迷する中、欧州各社は総額150億ユーロ(約2兆4千億円)の罰金を科されると推計され、ACEAは「生産調整や雇用削減を迫られる」と警告した。イタリアのメローニ首相は国内の自動車産業衰退に危機感を示し、「このままでは自滅」と規制見直しを求める。
EUはスマートフォンやAI(人工知能)、インターネットなどの新技術で米中に後れ、環境産業で巻き返しを狙った。EVはそんなEU戦略の象徴だったが、目算は狂ってきた。(パリ 三井美奈)
https://www.sankei.com/article/20241021-JGF45SJA7BM6ZHSGWWPZFP3UGM/
(;`ハ´) 作戦通りアル
バッテリーによる環境破壊の影響を受けた国々が中国製メーカーを訴えますので、少々お待ち下さい
日本車潰しに、アレな環境活動家の言うこと真に受けたからだと思うよ?
>>1
関税40%でもダメなのか?もう自動車やめた方がいいわ
日本でも持ち上げてた自動車評論家たちは誰も買ってないしねぇ
EVの新車レビュー見ても全くワクワク感を感じないが
新型クロストレックHVは高揚感すら感じる
EV車の大量廃棄時代になったらどうすんのかね?
ソーラーパネルのゴミ問題は最近ようやく報道される様になったけど
>>11
核廃棄物なんかよりそっちのほうが差し迫った問題だな。来年にも来るぞ
久々にワロタ
最終的にバイハツもベンツもエンジンカーの魅力とか寝言言って競争から逃げそう
スイスの時計産業みたいに高級品()だけ
細々と作るしかないんんじゃね
(;`ハ´) ワシらの所(BYDを筆頭に)が自滅しそうアル。
>>15
だからこんな記事書いてもらうんだよね
少し前はトヨタがEVに積極的じゃない理由は
子会社を潰さない為だ!とか言ってたけど
それ、VWは子会社無いの?
部品点数少なくなっても子会社大丈夫ってVWはどういう経営してんの?と思ってたけど
結局、設立以来発の工場閉鎖とか
大型工場建設計画中止とか経営おかしくなってんじゃんw
EUのEU議会が問題。
母国では国会議員や地方市長になれなかったような政治弱者がEU議会の議員になってる。
だから政策も読みが浅くEU自体を傷つけるようなものが多い。
綺麗事ばかりのパヨクにありがちな現象。
バッテリーが終わったら廃車しかないんだが、欧にもEV墓場作るのかね
あ~あ、言わんこっちゃない…
EVって中古車市場がほぼなくて、バッテリーがアウトになれば車もアウト。
これのどこがエコなのかバカじゃないの?
EVバッテリーの問題は、リサイクルと回収が、技術的にもコスト的にも非常に難しいということだ。具体的には、バッテリーユニットのパッケージ(かなり頑丈である)に関連する問題の他、内部の化学スラリーや、アノードおよびカソード材料などに含まれる、鉱物の分離および抽出に関する課題がある。一言で言えば、「厄介で、エネルギーを大量に消費し、困難で、環境に有害な作業」だ。
クリーンディーゼル詐欺の検証もなく誰も責任とってないから同じような間違いを犯す。
VWなどの企業にとっては大迷惑だろうな。
そのうち本社をEU外に移すだろう。
欧州の自業自得