1:名無しさん




一階のPRADAには、開店直前の打ち合わせをするスタッフたちの姿が鏡越しに映る。その姿は真剣で、心機一転の緊張感が伝わってくる。

「もしかして、色々いい感じに変わっているのか…!?」という期待が胸をよぎる。

開店時間の11時になり、エスカレーターで中へと進む。すると、衝撃を受けることに。

「やはり人がいない」

数分時間を空けて中に入ったせいか、行列の人々を見失ってしまった。見渡しても、目に入るのは店と商品、そして、それを売る人たちだけ。先ほどまで行列で並んでいた人はいったいどこにいったのか。く

そういえば、「東急プラザ銀座」時代もこんな感じだったのを思い出す。驚くほど活気がなく、人がまばらに入った地方の寂れた百貨店の印象を受けた。

 2010年に中国に抜かれた際と同様のショックと受け止める向きもあるようだが、ノンフィクション作家の高野秀行さんは「日本はとっくに世界の蚊帳の外に置かれている」と語る。世界を飛び回りながら隅々まで見てきた目に、日本の針路はどう映るのか。

免税フロアも同様だ。このビルは8~9階が免税フロアになっていて、インバウンド向けのテナントが入っている。これも「東急プラザ銀座」時代からあったものだが、以前はそこそこ人がいた。

しかし、今日はどうだろう。この免税品フロアも、やけに風通しがいい。遠くまで見渡せてしまう。

https://gendai.media/articles/-/161335