1:名無しさん




 中国経済の減速が、消費を支えるクレジットカード業務にも影を落としています。最新の財務報告によれば、国有大手銀行や主要な商業銀行のクレジットカード残高や取引額、流通枚数はいずれも減少し、不良債権比率は上昇しました。金融機関の収益基盤に直結する分野での後退は、経済の下振れの深刻さを示しています。

クレジットカード金利の上下限撤廃 消費者は高金利リスクに直面か

 中国のシンクタンク「素喜智研」の研究員・蘇筱芮(そ・しょうずい)氏は「クレジットカードはいま、資産の質の悪化、収益余地の縮小、そしてインターネットによる信用決済の台頭という、内外の逆風に直面している」と述べました。

 こうした銀行業のリスクに対応するため、中国人民銀行は8月29日に公告を発表し、『電子決済ガイドライン(第一号)』などの規定を改正してクレジットカードに関する権益を調整しました。主な内容は三つあります。第一に、クレジットカード金利の上下限管理に関する規定を削除すること、第二に、業務に関する情報開示の規定を削除すること、第三に、利率報告に関する規定を削除することです。

 クレジットカード利率の上下限の設定は、2016年に中国人民銀行が定めたもので、利率の上限を設けることで発行機関による不合理な高利息の徴収を防ぎ、カード保有者の正当な権益を保護していました。

 しかし、『中国証券報』は論評で「現在の市場縮小の中で上下限を撤廃することは、銀行が外部環境の変化に対応する助けになる一方、消費者が高金利リスクに直面することを意味する」と指摘しました。

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